新川清治

    新川清治      (Seiji Shinkawa)

専門分野:
英語史、古英語、英文法

E-mail: seiji.shinkawa#waseda.jp (replace # with @)

Classes

【英語英文学科担当科目】

<2年次以上選択必修> 英語史I

<3年次以上選択> 英語史研究I・II

<ゼミ> 英米文学語学演習I・II D

<大学院> 英語学特論IIIなど

<授業紹介>

【英語史I】

英語の発達をブリテン島征服史として概観し、現代英語の諸特徴がどのように発達したかを明らかにしようという授業です。北ドイツの一方言が国際語になるに至る出世物語を楽しんでください。

【英語史研究I・II】

英語史I・IIの授業で得た知識や考え方を基に英語の諸問題をより詳細かつ発展的に扱う授業です。Iでは綴りを、IIでは語尾単純化とその影響を扱います。なぜroomは「ローム」と発音しない? Receiptのpはどこから来た? どうして三単現の動詞にだけ-sが付く? 仮定法過去はなぜ過去形なのに現在の意味? 疑問文のWho is John?はどうして下降調? こうした素朴な疑問への答えが見つかります。

ゼミ紹介:About my seminar

なぜdebtの綴りに発音されない文字が入っているの? なぜon footはon feetと言わない? なぜlisten to the radioには定冠詞が要るのにwatch TVは無冠詞? これまで効率的に覚えることで対応し、長らく顧みることがなかったために、もはや不思議に思うこともなくなってしまっているかもしれません。本ゼミでは、こうした英語に関する素朴な疑問を思い出し、その答えを探ることを目的としています。上のような疑問を引き起こす不規則性の多くは昔の名残で、過去の言語状況を知ることで理由が明らかになってきます。過去と現在の言語の関係は地層との類比で考えると分かりやすいでしょう。一般に地層は下にあるものほど古く、上にあるものほど新しい。しかし、隆起、浸食、褶曲などの変動によって層の連続性が失われたり、時には上下がひっくり返ったりすることもあります。このように地表には新しいものだけでなく、様々な時代の層が露出しているのです。On footのような表現は地表に現れた古い地層に埋まっている化石のようなものです。ただ、それは生きた化石で、今日の言語の重要な一部を構成しています。色々な時代の要素が混ざり合って今の言語は成り立っているのです。世代間の言葉遣いの違いも同時代に複数の時代の要素が混在していることを示しています。現在の言語を完全に理解するためには過去も無視できない訳です。本ゼミでは主に歴史的視点から英語の諸問題を考察していきます。

自己紹介:About myself

授業以外の仕事(研究、授業準備、事務仕事)と趣味(研究、読書)がほぼ家で座ってできることなので、傍目にはつまらない、内面的にはエキサイティングな毎日を過ごしています。さすがに体を動かさないと健康に悪いので、週3、4回ジムに行っていますが、トレーニングが趣味であるとは思ったことがありません。大学3年の時から大学院を出るまで7年間ジムでインストラクターをやっていたので、十分に筋トレオタクだと言われるのですが。ちなみにチャームポイントは上腕二頭筋と僧帽筋です。

専門紹介:My academic field

中学3年生の時に5文型が分かった時の感動で言葉の面白さに目覚めました。Grammar「文法」からgramarye「魔法」やglamour「魅力」といった単語が派生していますが、その日以降、妖艶なる文法に魅せられて今日に至っています。 私の疑問に対するアプローチは「これは元々どういう形だったのだろう」という通時的(歴史的)なもので、必然的に古い英語、さらには、英語も属するゲルマン語派の中で現存する最古の言語であるゴート語なども勉強するようになりました。現在は英語がその性格を大きく変えた中英語とそれ以前の古英語の過渡期の言語変化を主に研究しています。古い英語を勉強していると英語母語話者にも英語を「説経」できる特権が得られます。Sneeze「くしゃみをする」は本当ならfneezeやってんで。On footのfootは複数形なんだぜ、などなど。それに、日常の社交の場で専門に関する突っ込んだ質問に答えられず、ばつの悪い思いをすることがありません。誰も質問してこないので。 

私の学生時代:My school life

高校時代から研究者志望だったので、学部生の頃から大学院生の集まりに参加するような意識の高い学生ではあったと思います。ただ、したい勉強しかしなかったので、模範的な学生ではありませんでした。学費を自分で稼ぐ必要があったので、バイトもやりまくりました。最初は定番のコンビニの夜勤や塾講師。勉強時間を確保するため、効率的に稼ぐ必要があり、だんだんと家庭教師とジムのインストラクターに落ち着いた感じです。家庭教師はいいコネもできて、最終的には時給5,000円、週8日教えていたこともあります。インストラクターの仕事は私が通っていたジムの会長でボディービル世界大会の入賞者、そして、当時、東京ボディービル連盟の役員をやっていた人に紹介してもらったもので、家庭教師並みの時給でした。大学院の博士課程に入ってから大学の非常勤講師をするようになり、また、結婚もしました。翌年には子供もいたので、学生時代最後の数年間は学生であり、先生であり、夫であり、父でもあるという状態で我ながらよくがんばったと思います。

学生の声:What the students say

<英語史I履修者のコメント>

・世界共通語である英語の成り立ちや歴史を学ぶことは、純粋に面白かったです。

・「英語」を歴史という視点から見ることはとても新鮮で新しい発見ばかりでした。

・イギリスの歴史に興味があり授業を履修していましたが、想像以上にかなり昔の歴史が現在に色濃く残っていることが分かり、現在や文化にもつながることに面白さを感じていました。

<英語史研究I履修者コメント>

・英語の綴り字と発音の乖離の原因とそれに対して先人たちが行ってきた改革の数々を知ることができて面白かった。

・この授業を通して、今まで気にも留めていなかったものや、気になっても教科書には答えが書いていなかったことを知ることができた。これらの学んだことはどれも面白く、英語学習に関するもやもやが消えてすっきりした。

・受験生時代や今英語を勉強して疑問に感じてきたことが、長く複雑に絡み合った歴史に起因したことを知ると、納得というか受け入れられた気がします。こうした学問は大学生のみならず、多くの英語学習者にとって有益であると思うし、知っておくべきことであるとも思いました。

<英語史研究II履修者コメント>

・この授業を通じて、英語という言語が今の形に至るまでどのような過程を踏んでいるのかが学べた。どうして今の文法の形になったのか、なぜ語順が大事なのかが学べてとても有意義だった。

・英語をこれまでとは全くの別の側面から見ることができ、非常に興味深かったです。英語だけでなく言語というものに臨む際の心構えも少し変わったような気がしました。

・英語の歴史をイギリスの歴史を交えて学習することで、歴史上の出来事が英語という言語に様々な影響を与え、その特徴が現在の英語においても見ることができるということを知ることができました。単語の語源などを考える時などに今回学習した内容を踏まえて考えてみると新しい見方をすることができるようになりました。

主要著作:Main Publications

以下のサイトを参照してください。

https://w-rdb.waseda.jp/html/100001771_ja.html