松永 典子
Noriko Matsunaga

専門分野:イギリス文学、イギリス文化

E-mail: matsunaga.noriko#waseda.jp(replace # with @)

 

Classes

【英語英文学科担当科目】

<1年必修>Oral and Written Communication I・II

<2年必修>英文学史I・英文学史II

<1年以上選択>英米文学とジェンダー・マイノリテ

<2年以上選択>Introduction to British Culture、英語圏文学

<ゼミ>英米文学語学演習I・II

<GEC>英米文学とジェンダー

 

ゼミ紹介:About my seminar

本ゼミの目的は、20世紀以降のイギリス文学・文化・映画などを研究し、アカデミック・ライティングに則った形で卒業論文を完成させることです。ゼミでのディスカッションや卒論執筆をとおして、イギリス・文学・文化・ジェンダーなどについての学術的知識および関心を高めるとともに、批評的視点を養います。なお、ゼミ希望者には原則として「英米文学とジェンダーマイノリティ」を履修することを推奨しています。

授業紹介

【英米文学とジェンダー・マイノリティ】

小説や演劇などの文学作品を読みながら、ジェンダーという概念をとくにフェミニズム批評から学ぶ授業です。MeToo運動などの社会運動もしくはLGBT理解増進法(廃案)などの政治的社会的議論によってフェミニズムやジェンダーという用語が以前よりも認知度が進んでいるように思いますが、日本の中等教育では性教育すら十分に提供されていないこともあり、日本社会において十分な議論がされていないように感じています。そのためジェンダーについて知識のない人と話し合う言語を受講生各人に見つけてもらうことを、本授業の最終的な目標としています。それはジェンダーにまつわる知識を学ぶと同時に、過去の知識(思い込み)を学び捨てる行為です。かなりの分量を毎週読むうえに、既知のことと未知のことを区別することを要求しますので、間違いなく負荷の高い授業ですが、授業後のアンケートを拝読すると、長文の様々なコメントをいただくので受講生各人がそれぞれ何かを得て終わってくれているように感じます。みなさんもジェンダーについて一緒に考えてみませんか。

 

自己紹介:About myself

英語だけでなく日本語でも翻訳でも本を読むことが好きです。誇らしげな立身出世の物語をちょっと斜めな目線で読んだり、難解な実験小説を読んで四苦八苦したり、軽快なエッセイの中に哀愁を感じたり、推理小説を通して家庭的とされる女性読者の存在を想像したり。そういう読書が昔から好きです。

同時に、やはり海外文学を読むことが多かったので、コロナ禍以前は、ロンドン・ダブリン・フィレンツェなど文学作品の舞台となった土地に出かけるようにしていました。近年はリサーチもしくは学会参加を目的に渡航するので、なかなか思うように時間が取れないのですが、作品の登場人物と同じ経路で彷徨することは今でも大好きです。

コロナ禍以降の新たな趣味は、イギリス料理の動画を見ることです。最初は本当に何気なく閲覧したのですが、Jamie Oliver、Gordon Ramsay、Dr Rupy、Nigella Lawsonなどのイギリスの有名シェフの動画を見るようになってから、見ているだけでは物足りなくなって、実際に作るようになりました。日本では手に入らない材料もあるので、再び渡英できる日が来たら、現地で実際の食材を買ってもっと試してみたいと思っています。

 

専門紹介:My academic field

私の専門は20世紀から現代までのイギリス文学・文化を、フェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティ、階級、人種などの観点から研究しています。元来は20世紀初頭のイギリス文学を研究してきたのですが、関心対象が20世紀後半、21世紀の現代へと向かうにつれ、新自由主義とジェンダーという観点から研究するようになりました。

私の学生時代:My school life

大学時代は、インターカレッジの国際交流サークルに所属し、アジアやヨーロッパの学生だけでなく日本国内各地の大学生と一緒に活動していました。日本・韓国・インドネシア・ネパール・(中国返還前の)香港、台湾、オランダ、アメリカ。理系文系さまざまな専門の国内外の大学生と交流し、意見交換できたことは、今思い返しても貴重な経験です。とはいえ、入学当初の私は自分で話すよりも聞き手に回ることが多かったように思います。

当時の大学の授業は放任で出席すら取らない先生もいらしたのですが、とにかく出席した授業はひたすらノートを取って聴いていました。最初はお手上げと思った講義も毎週聴講し、用語を繰り返し聞いていると、まずは用語に慣れ、そのうち講義内容が分かるようになった気がします。すると、それまでは小説中心だった読書の幅が広がり、卒業する頃までには自分の視野も広がり、気付けば自然と疑問や質問をするようになり、人と異なる意見であっても発言するようになったと記憶しています。

その後大学院に進学し、留学も経験するのですが、今振り返って有り難いと思うのは、学生時代に出会った人たちは――英語にせよ日本語にせよ、教員・先輩・友人・後輩・学内外を問わず――たいていの人が、拙い私の問いかけや疑問に応答してくれようとしてくれたことです。恩師は淋しいことに既に鬼籍に入ってしまいましたが、そうした学生時代に出会った研究仲間は日本各地、世界各地にいて、今でも私を支えてくれています。

 

学生の声:What the students say

【ゼミ生1】松永ゼミでは、日本語と英語の力を使い、養えることが1つの魅力です。両者を使うからこその深い学びが得られていると思います。小説などを読む時には、問いをたてながら深く読んでいきます。その「なぜ?」が自身の学びへの思いや興味に繋がると改めて感じています。私はセクシュアリティなどに興味があり、このゼミに入りました。しかし、ゼミ生の方々でそれ以外の観点で取り組んでる方もいます。だからこそ、先生やゼミの方々と話す中で、そんな見方もあったのかと新しい発見ばかりです。素直な意見や思いをもって、あたたかな交流が出来る場所であり、とても楽しく学んでいます。

主要著作:Main Publications

<最近5年分の主要なもの>

【共編著】

・『アール・デコと英国モダニズム――20世紀文化空間のリ・デザイン』小鳥遊書房、2021年5月(執筆範囲:第2章「英国アール・デコ時代のシスターフッドの夢」、第8章「人びとの夢の世界を阻むもの、あるいは、21世紀のアール・デコ論のために」)

・『終わらないフェミニズム――「働く」女たちの言葉と欲望』研究社、2016年8月(執筆範囲:第7章「フェミニズムの戸惑い──第二波フェミニズム前後の〈働く〉女の〈自伝〉」)

【論考】

・「ボランティア」『研究社WEBマガジンLingua』文化と社会を読むキーワード辞典reboot(リレー連載)2020年1月

・「ありのままで」『研究社WEBマガジンLingua』文化と社会を読むキーワード辞典reboot(リレー連載)2019年4月

・「「わたしを知らないなんて言わないで」:『メアリー・ポピンズ』におけるケア労働」『New Perspective』204号、2017年3月